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【見た聞いた】FITC Tokyo 2010, Andre Michelle「拍動性クラックル」Pulsatile Crackle

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2010-12-04 東京大崎で行われた FITC Tokyo 2010 へ行ってきました。

一番楽しみにしていたのは Andre Michelle(アンドレ・ミシェル)のセッションです。
期待を裏切らない、いや期待以上のセッションでさむイボ(鳥肌)立ちまくりでした。

知らない人はいないと思いますが、AndreはFlashをシンセサイザーへ導いた第一人者です。
音ものFlashで革新的な作品を発表し続けています。

【Andre Michelleのセッション】
メモをとっておらず記憶を頼りにですが、ご紹介しておきたいと思います。
同時通訳レシーバが耳に合わず外して聞いてたので、内容にはかなり自信がありません。

AndreはFlash内部で音を生成することに情熱を傾けています。

まずは生成理論について説明をしてくれました。
Sine波、ノコギリ波、三角波、矩形波の説明なんですがこれは私の理解の範囲を超えてしまっています。
インタラクティブに波形を変え、生成される音が変わる様子をデモしてくれるのは分かるのですが、何をどうしているのやら….
ただただタメ息をつくばかりでした。

[Flanger Audio Processor]
http://lab.andre-michelle.com/flanger-audio-processor
サウンドに効果を付けるデモ。
Delay, Depth, Speed, Feedback, Mixをコントロールし音が変わるのをデモしてくれました。
どうすると実現できるのかも説明してくれたけどなぁ。
上記URLからソースがダウンロードできます。

[ToneMatrix]
http://lab.andre-michelle.com/tonematrix
岩井俊雄さんのTENORIONにインスパイアされて作ったと話してました。
TENORIONよりは機能をしぼってるとも言ってたかな。
これはその後、audiotoolへ取入れられさらにinudgeへと発展して行きました。

下記、tonfall ライブラリにソースコードが添付されています。
動きましたが、仕組みを理解するのは時間がかかりそうです…

[ToneWheels]
http://lab.andre-michelle.com/tonewheels
デモはこっちの方が後のような気がするけど、作られたのはToneMatrixの前だったようです。
ソースをダウンロードできます。

[Caskets]
ToneMatrix, ToneWheels とはまた違うアプローチの「楽譜を読めなくても音楽できるもんね」(勝手に名付けました)シリーズの1つ。
これも岩井俊雄さんの作品ににたものがあったような気がする…
画面上に方向を現すブロックを敷き詰め、その上を動くパーツ。
ブロックと接すると音が鳴る。
どのようにブロックを置くか、どのブロックからパーツを動かすかで、音楽が変わる。

[Karplus-Strong algorithm]
ギター音を作り出す理論のようです。
ギターシンセのデモをしていました。
Andre Michelleのブログにエントリーがあり、ソースをダウンロードできます。
FFK09 Karplus Strong Sources

[Physics Engine & TR-909]
TR-909パーカッション音を物理エンジンで落下するボールが衝突するタイミングで鳴らし見事にループする、デモをしていました。
FL 909 : http://lab.andre-michelle.com/fl-909
ソースは彼らがかって開発していたライブラリ popforge に入っているようです。
Popforge Updates

現在popforgeは残念ながら開発されていません。
しかしながら、ソースはサウンドを扱うためのヒント満載なのでダウンロードすると吉です。
popforge : http://code.google.com/p/popforge/

物理エンジンを作っていた記憶が無かったのですが、ホールをうろつくAndreを見つけブロークンな英語で質問したところ「そうだオレが作ったエンジンで動かしたんだよ。オレのラボにデモがあるよ」って答えてくれました。
「ソースもダウンロードできるから使ってみ」な感じだったかな。

Revive – Physics Engine : http://lab.andre-michelle.com/revive-physics-engine
Bitmap Particles : http://lab.andre-michelle.com/bitmap-particles
このあたりのことかも知れません。

あと、processing.js で作られた音ゲー BallDropping に似たデモをしていました。
Andreの作品はボールに当たるラインがちゃんと振動しているところがかっこ良かった。

[Pitch MP3]
mp3再生を逆回転させたり、スピードを変えるデモ。
Pitch MP3 : http://blog.andre-michelle.com/2009/pitch-mp3/

実際のデモは上記URLのものとは全く別物です。
ループMP3はロードされると文字通り円周上に配置されます。
時計のようなパーツの周囲にMP3の波形が表示されます。
針は一本だけ備わり、サウンドの再生とともに回転します。
その針の進行をパスを描いて止めたり戻したり早くしたり遅くしたりできるようになっています。
と書いていて、文字で説明するのは無理だなって気づいた。
今まで見たことの無い全く新しいインターフェースでした。

Playback MP3-Loop (gapless) : http://blog.andre-michelle.com/2010/playback-mp3-loop-gapless/
MP3再生時に発生するギャップを無くすための、エントリー。

20近くのサンプルファイルを使ったデモをしてくれました。
他にも色々あったとは思うのですが、夢のような時間でした。
ソースを見せての説明は無かったのですが、スゴく刺激になりました。

【Andre Michelleのお仕事】
audiotool
http://www.audiotool.com/
audiotool.com

Andre自信も audiotool で作った楽曲を公開しています。
ライセンスフリーではないのでご注意ください。
http://www.audiotool.com/project/andremichelle

inudge
inudge.net

もともとToneMatrixをaudiotoolへ機能追加として取入れましたが、スピンアウトして独自サービスとしても提供開始しています。

Andreのラボ
#Laboratory Andre Michelle : http://lab.andre-michelle.com/
ここで数々の革新的実験が行われ、その後audiotool, inudgeへと展開されています。

tonfall
http://code.google.com/p/tonfall/
popforgeに変わるサウンドライブラリ。

Tonfall is an Actionscript framework to get you started in audio dsp programming within the Flashplayer(10+). Tonfall introduces only a vague design of an audio engine and is rather focussed on readability and simplicity than performance optimizations. Tonfall was initially written for the ‘Audio Code Clash’ workshop at ‘Flash on the beach’ conference 2010 in Brighton.

Tonfall – Open Source Audio Framework
October 12th, 2010

【日本にはSiONがある】
Spark Project にホストされている Actionscript Sound ライブラリ「SiON」。
http://www.libspark.org/wiki/keim/SiON
svn : http://www.libspark.org/svn/as3/SiOPM

SiONは唯一と言って良いほどのActionscript Sound系ライブラリ、その豊富な機能に圧倒されてしまいます。

SiON作者の@keim_at_siさんは会場にはいらっしゃいませんでしたが、Twiter TL観戦をされていました。

FITC Tokyo 2010 の AndreMichell 氏のデモをTLだけで妄想するためのまとめ
http://togetter.com/li/75271

会場におこしになりAndreに質問を浴びせて欲しかったところです。

Twitter上の熱狂に触発されるようにブログをエントリーされていました。
【自作】創造性を刺激する音楽生成Flashアプリ7+1個【自演】

エントリーを拝見すると、Andreのデモはすでにココ(SiON)にもあったと言って良いかもしれません。

Flash音ものコンテンツを目指す人は
Andreとkeim_at_si、両氏の動向から目が離せないようです。